【良い塗装業者さんの選び方】~外壁塗装におけるシーリング工事について知っておこう~
2022年11月16日
■目次
- シーリングとは何か?
- シーリングの施工方法
- シーリングはなぜ大切なのか
- シーリング工事の進め方(画像解説)
- シーリングとは何か?
シーリング(あるいはコーキング)とは、どちらも「目地に詰め物をして水漏れを防ぐ」、「目地に封をする」という防水の役割をもっています。
ご住居の窯業系サイディングボード(外壁パネル・外壁材)の継ぎ目には隙間ができます。
このボードとボード(外壁材と外壁材)の隙間に目地材を充填することを「コーキング」や「シーリング」といいます。「シール工事」とも呼ばれます。
シーリングは、雨水を建物の中に入れないための重要な防水の役割をしている部分です。
新築時は表面に塗装をされていないので、紫外線や熱、雨風などの影響を直接受けるので、一般的には7~10年前後で劣化してしまいます。
劣化したシーリングは弾力性を失い、固くなり縮む性質があります。
そのため、強風や地震などで建物が揺れたときに接着面がはがれて隙間ができてしまいます。
シーリングが劣化し隙間ができた状態で長期間経過すると、壁の内部に雨水や湿気が侵入して壁内の木材を腐らせてしまう原因になります。
※モルタルや板金仕上げのご住居など、シーリング工事が必要ない場合もございます。
- シーリング工事の施工方法
外壁塗装をするときにシーリング工事を行う時には、「シーリング打ち替え」という工事を行います。
既存のシーリング材を撤去し、新しくシーリングを打ち直す方法です。
窓やドアなどの枠まわりは「シーリング打ち増し」をします。
なぜ打ち替えをしないかというと、窓まわりの枠材と外壁の接合部分には「防水シート」という雨水などが侵入しないようにするためのシートが施工されています。
シーリングの撤去の際にこの防水層を傷つけてしまうことを防ぐために打ち増しでの対応をしています。
状況によっては「Vカット」といって、カットできるだけカットし、そこにシーリングを打ち増しする場合もあります。
既存のシーリングの状態によって変わります。
- シーリングはなぜ大切なのか
「シーリング」は雨水の侵入を防ぐ役目がある為、建物を雨水から守る上でもとても重要です。
もしも、シーリングに穴が開いていたり、接着しているべきところが開いてしまっていたりするとそこから雨が侵入して雨漏りの原因になります。
雨漏りが長期間続いてしまった場合、カビが繁殖したり木材を腐らせて耐久性を失わせてしまいます。
湿った場所を好むシロアリを呼ぶ原因にもなりますので、家にとっては何一ついいことがありません。
目に見えてポタポタと室内に侵入する雨漏りならすぐに気が付くことが出来ますが、
壁内で起こる雨漏りは気が付くのに時間がかかるため、かなり被害が大きく出てから気が付くケースが多くあります。
ですから、シーリングが劣化している状態というのはなるべく早く修繕することをおすすめします。
シーリングの劣化を長期間放置してしまうと、壁内を腐朽させてしまう原因となり改修に大きな費用がかかりますので注意が必要です。
塗装工事をする際に、足場が必要になるため外壁や屋根の塗装をするタイミングで一緒に工事をする場合がほとんどです。
必ず「シーリング工事はするのか」、「どのように作業するのか」、「誰が作業するのか」確認をしましょう。
シーリング工事は専門の作業です。専門の作業者が施工するかどうかもしっかり確認しましょう。
手が器用な人がある程度練習すれば見た目をきれいにシーリング工事できてしまうのですが、
塗装は塗装専門の職人が居るように、シーリングにもシーリングの専門の職人が居るのは専門技術や知識の差があるからです。
- シーリング工事の進め方(画像解説)
まず、既存のシーリングの撤去をします(図①)
撤去したら、プライマーという密着をよくする材料を塗布します(図②)
乾燥したらシーリング材を充填していきます(図③)
仕上げてマスキングテープを撤去したら完成です(図④)
シーリング工事完了後に使用した入れ物の空き容器の写真を撮影して使用したことを確認できます(図⑤)
シーリング材の充填量が不十分だったり、押し込みが甘いと見た目はきれいでも年数が経つと不具合が発生する原因になります。
適正な量を使用したかどうか、塗料と同様にシーリング材も材料管理が重要です。
①撤去後 ②プライマー塗布 ③シーリング材充填 ④施工後 ⑤シーリング材の使用後